3、すべての人に健康と福祉を
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パソコンを持っていてもインターネットとメールと年賀状作成ソフトの3つ以外は触ったこともなかった母から、ワードやエクセルの使い方、無線スピーカーのつなぎかたなどの質問がくるようになったのは数年前。何に使うのか不思議に思って聞いたところ、地域の高齢者の体力維持、認知症予防、引きこもり防止のために、健康体操、俳句、脳トレクイズ、歌や手芸など、さまざまな集まりの企画・運営のお手伝いをしていることを知りました。市の認可を受けての活動で、地域でのサポートが難しい場合は市の担当部署に連絡するのだそうです。

確かに、一人ひとりがどんなふうに暮らしているか、困っていないか、という日常は、行政がヒアリングするよりも地域のネットワーク内のコミュニケーションのほうが情報が集まりやすそうですし、堅苦しくない支え合いも生まれやすそうです。集まりに参加することで、楽しみができるうえに、体調の変化や心境の変化などにも早めに気づきあえたり、健康お役立ちコネタなどの情報交換もできて、明るく長生きできる街になりそう。

実際に、一人暮らしでほぼ引きこもりのようになっていた方をご近所の方がお誘いしたことから、毎回楽しそうに参加されるようになったという話も。また、集まる場所が心身に障害のある方の授産施設作業所であることから、障害のある方との自然な交流の場にもなっているそうです。

母はSDGsという言葉を知りませんでしたが、立派な「官民連携のSDGsの達成への貢献」だなあと思うとともに、地域と深く関わっていることは、母自身のためにも心強いことだな、と感じています。