「自律する欧州」が「AI」に並ぶほどの投資テーマといえる理由とは?
2026年3月作成
アムンディ・インデックスシリーズに「でかユーロ」と「欧州株」を追加「自律する欧州」が「AI」に並ぶほどの投資テーマといえる理由とは?
「アムンディ・インデックスシリーズ」に欧州株に投資する新しい2本のファンドが追加された。欧州最大※1の資産運用会社であるアムンディは、現在の欧州を「転換期」と捉え、多彩な投資機会があると考えている。そこで、成⻑テーマに着⽬した「戦略的⾃律株(愛称:でかユーロ)」と、欧州株全体の値動きを示す「ストックス欧州600指数」に連動する「欧州株」の2本のインデックスファンドを新規設定した。2本ともNISA成長投資枠の対象ファンドだ。アムンディ・ジャパンの株式運用部長である石原宏美とヘッド・オブ・ETF・インデックス・セールスの佐々木康平に欧州株の魅力について聞いた。
情報提供元:ウエルスアドバイザー株式会社
※1 出所:インベストメント・ペンション・ヨーロッパによる資産運用会社トップ500社(2025年6月版、2024年12月末の運用資産額)に基づく
――なぜ今、欧州株なのでしょう?
石原氏:
まずはキーとなる投資テーマという点で、欧州株は魅力的な資産クラスであると考えています。2026年2月に開催されたミュンヘン安全保障会議でも「欧州は(防衛において)もっと自律する必要がある」という踏み込んだ発言が出るなど、グローバル秩序が変化、各国で地政学リスクに対する危機感が高まる中、「防衛」は一つの重要なテーマです。同時に、欧州域内では、これから複数年にわたる、公共投資を含めて、エネルギー、グリーン・トランスフォーメーション、デジタル、半導体など、巨額の戦略的投資が計画されており、これらがドライバーとなり域内経済が活発化することが期待されています。
すでに「防衛」関連株として代表的な企業の株価はかなり上昇しましたが、今後期待される欧州域内への重点投資の恩恵は、幅広い業種・セクターが享受できると考えており、欧州企業の業績の追い風になるとみています。
出所:各種報道等の情報を基に、アムンディ・ジャパン株式会社が作成。為替は2025年11月末時点、1ユーロ=181.16円で換算
また、株価水準という点でも株式やクレジット(社債)などのリスク資産のバリエーションが過去と比べて全般的に高く推移している中で、「欧州株」は相対的にまだ低い水準にあり、投資妙味があると考えます。
出所:アムンディ・ジャパン株式会社。
期間:2015年12月末〜2025年11月末、月次。欧州:ストックス欧州600指数、米国:S&P500。使用した指数の権利については、「当資料で使用した指数の権利について」をご覧ください。上記は過去の実績であり、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
このような中、欧州株は分散投資という観点で、有望な資産クラスであると考えています。欧州株指数のセクター構成ウェイトは「金融」が一番大きく、「資本財・サービス」が続きますが、この構成比は米国とは大きく異なります。米国S&P500指数では「情報技術(IT)」や「コミュニケーション・サービス」の比重がかなり高くなっています。これは、米国株の投資比率が高い全世界株(オール・カントリー)指数の「MSCI-オール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)」にもいえることです。現在「米国株(S&P500)」や「全世界株(オール・カントリー)」に連動するインデックスファンドに投資されている場合「IT」や「コミュニケーション・サービス」の比重が高いポートフォリオであると言えます。足もと、両セクターのMSCI ACWIに占める比率は2000年初期のITバブル時と同水準となる35%超に達しています。「資本財・サービス」、「金融」といったいわゆるシクリカルな業種比率の高い欧州株に投資することで、保有する株式投資の分散効果も期待できます。このような理由から、欧州株への投資妙味が高まっていると考えます。
佐々木:
欧州株はこれまであまり注目されてこなかった資産クラスです。「全世界株」や「米国株」、「日本株」には国内投資家の関心が高く、新興国株も「中国株」、「インド株」などたくさんファンドがあるのですが、「欧州株」に投資するファンドは、インデックスに限ると4本しかありませんでした。現在、日本には、5,254本の公募ファンド※2がありますが、その中で欧州株のインデックスファンドが4本しかなかったというのは、それだけ関心をもたれていなかったということです。実は欧州でも、「欧州株」よりも「全世界株」や「米国株」への関心が高かったのです。
※2 出所:一般社団法人投資信託協会、2026年1月基準、ETF除く
欧州に上場しているETFの資金フローを見ると、機関投資家も個人投資家も「全世界株」や「米国株」を買っていました。それが、2025年頃から変わってきたのです。米国で第2次トランプ政権誕生以降、米国一極集中に対する懸念が高まる中、欧州の自律に向けた動きが出てきて、欧州株を再評価するポテンシャルが出てきました。それを明確に示しているのが欧州上場の欧州株ETFにおける資金フローで、これまでと比べてモメンタムが変化していることがみてとれます。
出所:アムンディ・アセットマネジメントのデータを基に、アムンディ・ジャパン株式会社が作成。
期間:2021年1月末〜2025年11月末、月次。※欧州上場ETF(UCITSーETF)のうち、欧州株の資金流出入をまとめたもの。上記は過去の実績であり、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
米国株が持つ成長ストーリーであるITや半導体とは全く異なる成長ストーリーを持つ「欧州株」という選択肢が注目されてきています。
――欧州の「自律」のために期待される投資の規模は、どの程度なのでしょうか?
石原氏:
AI投資に向けたハイパー・スケーラーによる加速的な設備投資ではなく、より長期で継続した投資が行われていくイメージです。「防衛」についても、アムンディの地政学の専門家は「地政学リスクは今後もなくなることはなく、常に経済、我々の生活の中に残り続ける」と述べておりまして、世界の秩序が変わっていく中で、これまでのグローバル化のもと、生産効率重視のサプライチェーンから、地政学上、安定かつ持続的なサプライチェーンの確保の重要性が高まっています。このようなサプライチェーンの再構築はコロナ危機以降、進んでいますが、今後も継続した流れになるとみています。
――「アムンディ・インデックスシリーズ」とは?
佐々木:
「アムンディ・インデックスシリーズ」は、米国株や全世界株(オール・カントリー)に留まらない、多様なニーズに応えるための選択肢を提供する、ということをコンセプトに2024年6月に提供を始めて、今回のファンドは5本目、6本目となります。
2024年6月に設定したのが「全世界株(オール・カントリー)」から「高配当株」に投資するファンド、そして、同じく「全世界株(オール・カントリー)」をベースとして「大型成長株」に選別投資するファンドです。さらに、今後の成長が期待される「インド株」は代表的な指数であるNifty50に連動するインデックスファンドでは業界最低水準の手数料率(信託報酬)で提供しています。そして、2025年4月に追加したのが、全上場日本株式約3,800社から30社を選ぶ「高配当株」に投資する「日本・高配当株」ファンドです。
そして、2025年は欧州株が米国株に10%以上アウトパフォーマンスしました。市場のムードが欧州株の追い風となるような動きになってきましたので、満を持して私どもの強みである欧州株のインデックスファンドを2本、2026年2月に新規設定しました。
「アムンディ・インデックスシリーズ」は、チャレンジャーの立場でありながらも、インデックス運用に強みを持つアムンディが新たな視点で開発したシリーズです。アムンディは、パリを本拠とする欧州系の運用会社ですが、アムンディ・ジャパンは1971年に設立され、日本で長い歴史を有しています。日本拠点では運用責任者を含む6名体制でインデックスファンドを運用しており、本国フランスに次ぐ手厚い体制を整えています。本シリーズはこうした体制を背景に我々の強みを発揮できるファンドだと考えています。
――新たに設定された欧州株インデックスファンド2本の特徴は?
佐々木:
「欧州株」はシンプルに、欧州17カ国の時価総額が大きい600銘柄に分散投資されたポートフォリオです。欧州株を対象としたETFには、色々な指数に連動するETFがありますが、その中で最も大きいETFが「ストックス欧州600指数」です。この欧州株の中で汎用的な指数である「ストックス欧州600指数」連動型のインデックスファンドです。
一方で、「欧州‧戦略的⾃律株(愛称:でかユーロ)」は、「欧州の戦略的自律」という新しい成長テーマに投資をするものになります。欧州が掲げる10のテーマ(「航空宇宙・防衛」「金融」「エネルギー生産・供給」「電力網・電力設備」「インフラ」「物流」「食料安全保障」「製薬・化学」「半導体」「ソフトウエア」)から恩恵が期待される企業に投資をすることで、欧州を牽引すると考えられる銘柄に集中的に投資することができます。愛称の「でか」は、欧州の大型株を表す「デカい」と、ギリシャ語由来で「10」を意味する「デカ(deca)」を掛け合わせた造語で、10の成長テーマに投資をするという二重の意味を込めています。
この「でかユーロ」が連動を目指すユーロネクスト欧州戦略的オートノミー指数のパフォーマンス(円ベース)は、2020年10月末を起点として2025年11月末までの5年間を振り返ると、米国株の「S&P500」を上回るパフォーマンスになっています。過去5年間は米国の「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大型テクノロジー株が世界の市場をけん引してきたという印象が強いと思うのですが、実は欧州の戦略的自律に関連する銘柄群の株価の方がより高い上昇率でした。
出所:アムンディ・ジャパン株式会社。
欧州戦略的自律は、ユーロネクスト欧州戦略的オートノミー指数、欧州株はストックス欧州600指数、米国株はS&P500、日本株はTOPIX(全てトータルリターン)。外貨建ては円換算。上記は過去のデータに基づくものであり、将来の運用成果等を保証するものではありません。また、ファンドの運用成果ではありません。使用した指数の権利については「当資料で使用した指数の権利について」をご覧ください。
石原氏:
なぜいま欧州株か。それは、「眠りから覚め、変革の中にある欧州」だからです。実際に欧州で様々な投資家や市場関係者と議論する機会がありましたが、多くの人がこのような認識を持っていると感じています。これまでの欧州経済は、安全保障は米国の軍事力、エネルギーはロシア産、そして、ビジネス機会は中国市場というように、この3つに大きく依存していました。このような状況から自律しましょうというのが現在の機運です。それは、ウクライナ戦争をきっかけに、地政学リスクが変化してきたことや、米トランプ政権が欧州地域の安全保障について欧州が主体的な役割を担うべきであるとの明確な方針転換を示したことが背景にあります。
総人口約5億人、名目GDPでは米国に次ぐ世界2位の地域が財政規律重視から、域内競争力強化を目指した戦略的な方向転換が生み出す経済的インパクトは大きく、まさにチャンスだといえます。
これまで相場のけん引役だったAIや半導体などITセクターに対する成長期待と、欧州が戦略的自律、という枠組みの中で生まれる成長期待は、成長のストーリーが大きく異なります。その成長に対する考え方や実際の経済への影響の違いも、まさに分散された考え方として重要だと考えます。
――新NISAなどを使った資産形成をより高度化するために、投資家の方々へのメッセージは?
石原氏:
過去にも欧州株が米国株のパフォーマンスを上回った局面がありました。例えば2000年から2009年までの期間で、この期間を振り返ると、2000年代初頭にITバブルが弾け、その後数年にわたり、欧州株が優位な期間が続きました。足もとの株式市場もAI関連銘柄の高バリュエーションに対する警戒感が高まっています。欧州株は、いわゆるシクリカル(景気敏感)な資本財・サービスや金融といった業種の指数構成比率が高く、グローバル経済および域内景気が底堅く推移するという環境下ではこうした業種が相場の上昇を主導することが多く、欧州株が優位な局面に入っているといえるかもしれません。
※各年の欧州株の騰落率から米国株騰落率を引いて算出。
出所:アムンディ・ジャパン株式会社
期間:2000年〜2025年、年次、2025年は11月末まで。米国株:S&P500、欧州株:ストックス欧州600指数。使用した指数の権利については、「当資料で使用した指数の権利について」をご覧ください。上記は過去の実績であり、将来の運用成果等を示唆または保証するものではありません。
欧州は2010年の欧州債務危機以降、欧州の銀行は規制強化、構造改革を経て、歴史的にも高い財務健全性を維持しています。EUの競争力強化に向けた新しい取り組みも進んでおり、官民の巨額資金が設備投資などを通じて実体経済に還元されていくことが期待され、金融や資本財といった業種の株価が上がっていくことは十分に考えられます。そして、その欧州株を保有する投資家が限定的ということであれば、欧州株には大きなチャンスがあるのではないかと思います。ぜひ、今後の欧州株に注目してください。
佐々木:
これまで日本のお客さまには「欧州株」という選択肢が十分に提供されてこなかったと思っています。投資信託にいろいろな選択肢が広がる今、「欧州株」への関心が高まっています。欧州最大の運用会社のアムンディが、自信をもって欧州株インデックスファンドを日本のお客さまにご提供します。
アムンディ・インデックスシリーズ「欧州株」と「欧州・戦略的自律株(愛称:でかユーロ)」をこれからの選択肢として、ぜひご検討いただきたいと思います。
当資料で使用した指数の権利について
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