より良い未来のために ESG投資

金融における大きな変化の潮流となっている責任投資。ESGが長期的な成長の原動力であるという信念は、アムンディが 10 年以上使命として提唱してきたことであるとアムンディのエロディー・ローゲルは説明しています。

あなたのお金がより良い未来をもたらす ‐ 70 年代のヒッピーのスローガンのような言葉は、現代の投資家の基本原則の一つになっています。責任投資を行うファンドは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)のベストプラクティスを示す企業を選別します。

ESGを投資プロセスで考慮する「責任投資」では気候変動の問題だけでなく、不平等、多様性、社会的公正などの社会問題も投資判断に含まれます。

ESG投資を始めるための取り掛かりとして二つの選択肢が考えられます。一つは気候変動などの自分が問題意識を持つ事項の問題解決に向けて資金を投じてみること、もう一つは、低炭素ポートフォリオに投資することです。

2020年3月に世界各地でロックダウン(都市封鎖)が発令されて以降実際には環境(Environment)、社会(Social)、およびガバナンス(Governance)のESG認証を受けた投資ファンドのパフォーマンスが「従来型の」投資ファンドを上回っています。

新型コロナウイルスの影響により、パンデミックは人と地球にとって本当に重要なものとは何か、私たちに気づきを与えてくれました。投資家と社会はサステナビリティの重要性をますます意識するようになっています。

ESGには様々なアプローチがありますが、アムンディでは、経済社会的格差への対処を主要な投資テーマの一つと考え、取り組みを行っています。

ESG投資に関しては、気候変動対策が最優先の課題であることに変わりはありませんが、パンデミックによって従業員の権利やサプライチェーンにおける不平等などの問題に対する議論が起こり、投資家の問題意識が高まっていると考えています。

世界を今より良くする方法を考えていますか？そのカギとなるのは責任投資です。責任投資では、環境・社会・ガバナンスの三つの柱、"ESG"にフォーカスしています。

ESG（環境・社会・ガバナンス）が企業経営や投資家の行動の基盤となった昨今、アムンディにとって責任投資は、ひとつの投資スタイルではなく、長期の行動計画と言えます。

責任投資における具体的な目標の達成はそれほど簡単ではありません。アムンディは、ESGの目標の達成をどのように確認しているのでしょうか。

アムンディ・グループは、食品廃棄を格差との戦いと考え、欧州有数の資産運用会社として、食糧危機の課題に対処しています。生活賃金、児童労働、栄養不足の解決、食糧危機対策など、すべての人に関わるトピックを特に重要視しています。

責任投資の最も典型的な戦略の一つは、環境または社会に悪影響を与えている企業を単に除外することですが、ESGの観点から問題がある企業を除外すると、投資家はエンゲージメントの機会とより大きな変化を起こす可能性を手放してしまうことになります。

アムンディは国際金融公社(IFC)と提携し、世界最大のグリーンボンドファンドを立ち上げました。当社は、欧州最大の資産運用会社として、そうした投資家の資金を、気候変動に直接インパクトを与え、それを確認できる方法で運用しています。

ESGファンドの増加とともに、投資家として果たすべき役割は重要視され始めています。アムンディは、さまざまなESGに関するデータを収集し、企業のESGへの取り組みと戦略に対する理解を深めるための専門部署を有しており、ESGファンドへ投資してくださる投資家のみなさまが最良な投資を行えるよう努めています。

アムンディは3ヵ年アクションプランに則り、ポートフォリオやベンチマークインデックス全体において、⾃社のESG分析を拡張すると公約しました。

ESGの「G」ガバナンスでは、アムンディは、株主総会の議案を分析し、ポートフォリオマネージャーと意⾒交換を⾏い、議決権⾏使⽅針を決める役割を担っています。

アムンディの議決権行使の基準・戦略は、すべての投資先企業に適用されます。通常、気候変動の問題は議決権行使の優先事項ですが、社会的不平等への関心がここ数年で高まってきています。

サステナブル投資は、銘柄を選択しポートフォリオ内の「不良」銘柄を排除する能⼒が求められることから、伝統的にアクティブ投資家の領域と考えられてきました。しかしながら、アクティブ運用であれパッシブ運用であれ、ESG投資では画一的な基準がすべてにあてはまることはありません。

投資プロセスにおけるESG基準の組み入れは、収益機会とリスクの両面を把握・分析することが重要となっています。これらの持続可能性の問題は明白であり、規制の増加が企業の移行リスクに拍車をかけています。企業はこれらの問題に適応しなければ淘汰されていくでしょう。

アムンディのESG格付けは、環境、社会、ガバナンス要因に対する企業のパフォーマンスを評価しています。社内のデータだけに頼るのではなく、MSCIやISSなど外部プロバイダーが提供する格付けやスコアなどのデータと組み合わせることが重要と考えています。

アムンディが2018年に発表したESG３ヵ年アクションプランは2021年の達成に向け意欲的なものでした。ESG開発提案責任者のティモシー・ジョランは、それを具現化するには厳選したパートナーとのコラボレーションが欠かせなかったと言います。

アセットマネージャーがESGを投資プロセスに組み込む場合、ESGインテグレーションが企業の目標にどう影響するのか、そしてその企業が社会に与えるインパクトについて考慮することを意味します。

パリ協定は地球の気温上昇を2度未満に抑えることを目標としています。企業にはカーボンニュートラルな製品への転換と環境意識の変化がより求められています。この再編には大きな変革と巨額の費用が必要となりますが、同時に収益機会も生まれる可能性があります。

アジアの急成長経済圏は、グリーンエコノミーへの移行によってその発展に弾みがつく可能性があります。グリーンボンドのメリットの例としてグリーンボンドで建てた建物は、環境に優しい特性を備えており、10年軸でみると、建物の付加価値が高くなることが挙げられます。

アムンディは国際金融公社（IFC）など国際機関と提携しています。これまで、グリーンボンドに関する方針を策定し、バンカーに研修の機会を与えたほか、ICMAグリーンボンド原則の採用を推進すること通じて、アムンディとIFCは新興国市場に気候変動を意識した投資への道を拓きました。

世界の各国政府が取り組むべき優先課題である地球温暖化。ファンドマネージャーは企業との対話（エンゲージメント）や議決権行使を通じて、投資先企業のESGに関わる慣行を改善し、気候変動対策に取り組むよう働きかけることができるのです。

産業界の水資源を改善していくために、今後重要となるのは、人工知能(AI)とデータ分析を水道インフラに活用する「スマートウォーター」です。産業界の水資源再利用率は僅か5％にとどまっており、水資源の浪費を避けるためには企業にウォーター・フットプリントを改善させる必要があります。

新興国の教育格差として、脆弱なインフラ基盤と教育機会の不平等の問題が挙げられます。「質の高い教育をみんなに」を2030年までに実現するには、すべての人に平等で質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進するなど、対策を考えていく必要があります。

アムンディは、「ESGインプルーバー」という考えを取り入れています。ESGの未来を見据えた場合、ESGインプルーバーを通じて、各企業のESGポテンシャルを個別に評価し、投資家がその流れを利用し、ポートフォリオ収益機会の拡大を可能にします。

気候変動は投資家にとって重要な関心事になっています。気候変動が投資リスクとして認識されるようになり、エネルギー転換によって生じる投資機会が、長期的には気候関連リスクを上回るリターンを生み出す可能性があります。そして、より多くの投資家がアセットアロケーションに持続性に対する価値観を反映させようとしています。

アムンディは、新興国市場でESG投資を成功させるための重要な構成要素として、ESG分析、エンゲージメント、投資に特化するチームを結成できる潤沢な財源を有しており、当社のように新興国市場への投資で一体化したモデルを戦略的に構築できる投資家は極めて限られています。

アムンディは、企業の全般的な「E(環境)」「S(社会)」「G(ガバナンス)」への取り組みの質を向上させるために、個々のケースに応じて対応する方法と、テーマ主導型のマクロ経済的テーマを検討する方法の2つの方法で企業のESG目標をサポートします。