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国内株式議決権行使ガイドライン


(2019年5月1日)

1.本ガイドラインの趣旨

当社は、日本企業のガバナンス向上が長期的な株主利益の最大化に寄与し、顧客利益の拡大のみならず日本社会の活性化をもたらすと信じています。
本ガイドラインは、責任ある機関投資家としてアムンディがグローバルに定めた「議決権等行使方針」に基づき、日本の「コーポレートガバナンス・コード」の趣旨を踏まえ、日本企業に対して適切に議決権行使を行うための、実務的な取り組みと判断の基準をまとめたものです。国内株式の議決権行使においては当ガイドラインに則り、ガバナンス向上に向けた日本企業の取り組みを継続的に促し、企業との建設的な対話、エンゲージメントの成果を反映させ、適切に議決権を行使します。

2.基本とする視点

議決権等行使においては、企業の社会的責任、株主利益の擁護と強化、会社法など法令の適正理解と遵守、企業活動の継続性、ステークホルダーとの適切な関係などの視点に基づき、判定に必要な情報開示がされているかを重視しつつ、以下の点などについて検討します。
① 株主の権利:議決権、財務情報およびガバナンス情報の透明性、買収防衛策など
② 取締役会、委員会および組織統治:取締役会の構成とバランス、利益相反の管理、委員会の設置など
③ 財務戦略:財務戦略や事業内容の変更、授権資本枠の拡大、自社株買い、合併および企業再編成、第三者割当など
④ 役員報酬:方針や内容の透明性、株主、経営陣、従業員などステークホルダー間の整合性、パフォーマンスとの整合性など
原則として、個別に議案を精査した上で、賛成、反対ないしは棄権の行使内容を決定します。判定においては、個別の企業との対話の進捗状況を反映し、企業のガバナンス改善に向けた取り組みを促す趣旨に立ち、総合的な判定を下すよう努めます。
なお、売却などにより行使時に保有がなくなった銘柄についても、保有銘柄と同様に判断・指図します。

3.判定基準

3-1. 株主の権利

コーポレートガバナンスの制度は、株主の権利行使を保護、促進し、少数株主を含む全ての株主の安定的な利益の確保に資する必要があります。この観点から問題がある場合には、原則として反対します。

A)剰余金の処分
無配の議案に対しては、企業の継続性の観点から十分な説明がない限り反対します。赤字決算における配当継続の場合は、企業の継続性や配当政策上の妥当性について検討し、問題のある場合に反対します。
指名委員会等設置会社以外で、剰余金の配当などの決定を、総会決議によらず取締役会のみで決定することを可能とする場合に、原則として反対します。
B)敵対的買収防衛策
必要性が明確でない敵対的買収防衛策には、原則として反対します。
C)会計監査人の責任減免
会計監査人との責任限定契約の定款導入に反対します。
3-2. 取締役会、委員会および統治体制

取締役会の実効性の観点から、独立性や多様性の確保、候補者のスキルの適切な構成とバランスが重要であると考えます。利益相反を管理し経営を適切に監督する観点から、取締役会議長と最高経営責任者の機能の分離が望ましいと考えており、分離されない場合は筆頭独立取締役を置くことを推奨し、この実現に向けて対話を重視します。役員選任においては、以下の場合には原則として反対しますが、対話の状況も踏まえ、中長期的な企業価値向上に資する趣旨から、下記に拘らず賛成、反対する場合や、代表取締役以外の役員に反対する場合があります。取締役の任期の延長や取締役解任要件の加重化に対しては、経営陣の保身が疑われるため原則として反対します。

A)取締役会等の構成
①取締役会の規模が過大で実効性が懸念される場合、具体的には取締役員総数が18名を超える場合(合併直後などの事情は個々に考慮する)、取締役会の規模の拡大に際して明確かつ合理的な説明がない場合、独立性の十分な社外取締役を除き、取締役の選任に反対します。
②指名委員会等設置会社において、指名・監査・報酬委員会のうち一つでも独立性の十分な社外取締役が過半数に満たない場合、代表取締役の選任に反対します。加えて監査委員会において、独立性の十分な取締役が過半数に満たない場合には、独立性の不十分な監査委員の選任に反対します。
③監査等委員会設置会社において、独立性の十分な社外取締役が2名以下の場合、代表取締役および独立性の不十分な社外取締役の選任に反対します。加えて監査等委員会において、独立性の十分な監査等委員が半数以下の場合には、独立性の不十分な監査等委員の選任に反対します。
④監査役会設置会社において、独立性の十分な社外取締役が複数名選任されていない場合は、取締役会の独立性が不十分なため、代表取締役および独立性の不十分な社外取締役の選任に反対します。監査役総数に占める独立性の十分な社外監査役数が半数未満の場合、独立性の不十分な監査役の選任に反対します。
⑤上場子会社においては、独立性の十分な社外取締役の比率が3分の1未満となる場合、代表取締役および独立性の不十分な社外取締役の選任に反対します。

【社外役員の独立性に関する基準】
当該企業の大株主ないしは主要取引先企業(メインバンク、下請企業、監査法人など)の業務執行者としての勤務経験を有する者、当該企業の業務執行者と三親等以内の親族関係にある者、役員の相互派遣にある者、一定以上の株式持合いの関係にある者、社外役員としての在任期間が12年以上の長期にわたる者については、原則として独立性が十分であるとはしません。
B)取締役等の選任
①不祥事などにより株主利益が大きく損なわれた場合における有責性の高い者、その他職務遂行能力を疑われる理由を持つ者の選任に反対します。
②ROE、DOEが継続して低水準にあるなど、株主資本が有効に活用されておらず、改善に向けた合理的かつ説得力のある経営改善策が示されない場合、原則として代表取締役の選任に反対します。
③連結基準で保有株式の額が純資産の相当部分を占める場合、原則として金融関連企業を除き、代表取締役の選任に反対します。
④役員会への出席率が75%に満たない社外役員の再任には、これを補うための十分な説明がなされない限り、原則として反対します。
⑤社外役員において、兼務先数が上場企業について4社以上となる場合は、その職務を誠実に遂行するための十分な時間の確保が懸念されるため、原則としてその選任に反対します。
⑥買収防衛策を導入している場合、原則として取締役の選任に反対します。

3-3. 財務戦略

投資先企業の持続的な成長に資するものである必要があります。判定に十分な情報開示がない場合には反対します。また、既存株主の権利が著しく希薄化する場合には反対します。

A)企業の財務戦略または事業内容の変更
企業の財務戦略または事業内容の変更については、個別に精査し、株主利益の侵害に結びつく可能性がある場合や、持続的な企業価値向上に資さないと考えられる場合には反対します。
B)合併および企業再編成
合併、営業譲渡、会社分割など企業再編成については、長期的な株主価値の向上に資する内容であるかを個別に精査し、問題がある場合には反対します。合併比率、譲渡価額、割当比率などについて、中立的な第三者による算定根拠が示されない場合は、肯定的な判断は出来ません。
C)授権枠の拡大と新株発行
授権枠の大幅な拡大は希薄化による株主価値の毀損を引き起こすため、あるいは買収防衛に利用されるリスクが高まるため反対します。ただし、株式分割等の計画があり、買収防衛目的の可能性が低いと判断した場合、授権枠の拡大が小幅で重要性に乏しいと判断した場合にはその限りではありません。通常の増資や新株予約権等が、株式資本の10%を超える場合は、株主の権利が著しく希薄化されることから、原則として反対します。

3-4. 役員報酬

役員報酬は、企業が持続的に発展するために必用な人材の確保を可能とし、経営者の持続的な発展に向けた健全なリスクテイクを報いる上でパフォーマンスに連動し、株主利益に合致した内容である必要があります。また、社会的責任の範囲内で、従業員などその他のステークホルダーの利益と一致した、バランスのある分配である必要があります。判定においては、報酬に関する方針およびその実行における透明性を重視し、ペイレシオ(役員と従業員の報酬格差)などの情報開示も望ましいと考えます。報酬の方針において、差別的な取扱いがないことを重視します。
報酬に関する適切性を判断する上で、方針の決定方法や内容などについて十分な情報開示がない場合は原則として反対します。また、取締役の個人別報酬等の決定手続きにおいて、代表取締役に再一任することに原則として反対します。

A)取締役・監査役に対する報酬・賞与・退職慰労金の給付
①不適切な取締役の報酬・賞与の引上げなど
不祥事や、業績悪化時における合理的な説明のない報酬・賞与額の増額、あるいは同業他社比較で成長性、収益性、経営力が劣後している時点での報酬の増額に反対します。
②過大な取締役の報酬・賞与
報酬額がステークホルダー間の整合性の観点から問題がある場合に反対します。
③ストック・オプション
株主との利益を一致させるために有効な手段であると考えますが、著しい希薄化(累積で10%超)などにより、既存株主の利益が毀損する場合に反対します。また、経営執行陣に対する監督機能が期待される社外取締役、監査等委員である取締役、監査役への付与や、取引先等の社外関係者への付与に反対します。
④株式報酬
株主との利益を一致させるために有効な手段であると考えますが、判定においては、長期的な企業価値向上への貢献に報いる内容であるかを重視します。取引先等の社外関係者への付与、株式の売却時期に一定期間以上の制限が課されていない場合や、ステークホルダー間の整合性の観点から問題がある場合に反対します。
⑤退職慰労金の支給
大幅な業績悪化や不祥事などにより、企業価値を大きく逸失させた場合に、退任取締役に対する支給に反対します。経営執行陣に対する監督機能が期待される社外取締役、監査等委員である取締役、監査役に対する支給に反対します。また、具体的な金額など、十分な情報開示がない場合に反対します。

4.株主提案

長期的な株主利益増大につながるかどうかの観点から精査した上で、一部株主の利益のみを追求する可能性がある場合には反対しますが、株主の一般的な利益に資する提案であり、かつ企業の持続的な発展に資する場合には、賛成する場合があります。

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